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スタジオクラスでのテーマについてのお知らせ

昨年1年間は、ピラティスとハタヨガ+は毎月テーマを設けてクラスを行ってきましたが、今期は4月よりSEA DAYSのスタジオクラス全体で統一したテーマを設けていきます。

よりわかりやすく目的意識を持って楽しくスタジオに通っていただければと思っております。

4月のテーマは

「巻き肩を解消しよう!」

巻き肩とは

肩が本来よりも前方に位置し、内側に巻いた状態となることです。冬の寒い季節はどうしても背中が丸くなり、姿勢が悪くなり肩が内側に丸まっていませんでしたか?

巻き肩になってしまう原因は色々あるようですが長時間のパソコン操作やスマホも巻き肩の原因となるようです。また、「横向き寝」も巻き肩の原因のひとつのようです。横向きで寝ると、上半身の体重が肩にかかって、肩が前に出てしまうためだそうです。

ではなぜ、巻き肩がよくないのかハルナインストラクターに教えて頂きました!

巻き肩がよくない理由

肩甲骨と背骨、骨盤は連動して動きます。肩が丸まると背骨も丸くなり、首や骨盤にもその動きがつながります。胸の筋肉が硬くなると呼吸も浅くなり背骨の配列が崩れると神経伝達にまで影響し、悪循環の連鎖は間接的にいろんな不調を招くきっかけになるのです(ハルナインストラクター)

こうして良くない理由を聞いてみると、やっぱり少しでも解消したいですよね!

SEA DAYSの各スタジオクラス内で、巻き肩解消に向けてアプローチする時間を設けます。暖かくなってくるこの季節、巻き肩解消して美しい姿勢で春を迎えましょう!

肩甲骨が滑れば力はブーストする

  

肩甲骨は一般的にもよく出てくるので、なんとなく背中にある羽のような骨というイメージはつくのではないかと思いますが、実は背中と肩甲骨は直接、繋がっていません。

体幹とは、唯一、先月のテーマだった鎖骨とつながっていて(肩鎖関節という関節でつながっています。)背中部分には、筋肉を介してへばりついているような構造となっています。

関節の制限を受けないため、筋肉が自由に伸び縮みすれば、かなり自在に動かすことができ、体幹から強い力と伝えることができます。

ただ、デスクワークが続いたり運動習慣がないと、ほとんど自分の意図するように動かせなくなっているはずです。

今月のワークを通じて、『鎖骨を滑らせる』ことができるようになると、『背中が広がる』イメージをつかめるようになるはずです。また、『背中が広がる』イメージがつかめるようになることで肩甲骨が自由に動き、『強い力が伝わる』ようになってきます。

今月のゴール

肩甲骨を滑らす感覚をつかむ
→体幹から強い力を伝える(ブーストさせる)ことができるようになる

さぁ、ワークに取り組もう!

https://seadays.jp/magazine/run/20240401_1/(新しいタブで開く)

ワークの取り組み方

  1. ほぐすワークやうごくワークは、ポイントをしっかり押さえていないと効果が出ません。スタジオクラスに参加して、ポイントを確認してください。
  2. YouTube動画を使って、家でもしっかりワークに取り組んでください。
  3. ほぐすワークで痛みがあったり、うごくワークでイメージ通りに動かせなければ、改善されるまでワークを続けましょう。

どうしても変化を感じられない場合は、翌月のスタジオクラスでご相談ください!

2024年のテーマは「みんなで遠くへ」。まだ見ぬ景色をみんなで見に行こう!

 

早く行きたければ、ひとりで行け。遠くまで行きたければ、みんなで行け。(If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together. )

というアフリカの諺があるそうです。なんだか心に響きます。

昨年開催できなかった館山WANGUNですが、今年はツーリング形式で開催したいと思います。

一人では辿り着けない、館山湾のあの場所にも、みんなでならきっと辿り着けるはず!

今年は「みんなで遠くへ」をテーマに、まだ見ぬ景色をみんなで見に行きましょう。

また、昨年は土曜日に開催していたSUPクラスを、今年は日曜日に戻したいと思います。

チャレンジイベントの開催や延期で、SUPクラスの回数が減ってしまうという課題については、チャレンジイベントのスケジュールを熟考し調整してみたので、以下をご確認ください。

今年こそは沖ノ島。『初めてのツーリング』

 

「みんなで遠くへ」のファーストステップ。

シーズン序盤の、4月〜6月はパドリングレベル ゴールドを獲得したての方を対象に、「初めてのツーリング」を開催したいと思います。

行き先は、沖ノ島、那古桟橋、平島灯台のいずれかで、参加者のレベルや風向きなどを考慮して当日決定したいと思います。

SUPを始めた頃は遠い存在だったの沖ノ島に、今年こそ上陸しましょう。

もちろん、ベテランの方の参加も大歓迎です!!

初めてのツーリングは、3ヶ月間、同じ内容で開催させていただきますので、延期日は設けず、SUPクラスの開催頻度も下げないように考えてみました。

夏はロングツーリングにチャレンジ。『大房岬・波左間島ロングツーリング』

 

『初めてのツーリング』で自信をつけたら、夏には『大房岬・波左間島ロングツーリング』を開催します。

7月〜8月は、海水浴シーズンとなりますので、期間中のSUPクラスは7:30-9:00の開催となりますが、『雀島・波左間島ロングツーリング』はSUPクラスが終了した後の10:30から開催したいと思います。(両方ご参加の方はちょっとハードですが、、、)

遠方からの方も、ご参加できるように時間を考えてみましたので、ぜひご参加いただければと思います。

7月は大房岬往復の11km、8月は波左間島往復の14kmのロングツーリングとなります。

雀島も波左間島も透明度が一段と高くなりますので、ゴーグルのご準備をお忘れなく!

また、参加資格はパドリングレベルゴールド以上で、沖ノ島を往復した経験のある方としたいと思いますので、春に開催する『初めてのツーリング』にも是非ご参加ください。

そしていよいよ本番。『館山WANGUNスーパーロングツーリング』

 

そして、9月はいよいよ『館山WANGUNスーパーロングツーリング』。

昨年は4回全て、風で中止となってしまいましたが、今年こそ「みんなで遠くへ」を実現したいと思います。

昨年の反省を活かし、今年は以下のように内容を変更しました。

  • レース形式ではなく、ツーリング形式に(アフリカの諺にならい、遠くまで行きたければ、みんなで行け!です。
  • スタート時間を7:00に変更(なるべく、風が穏やかな朝にスタート。
  • 延期日を3日から1日に(遠方からの方は宿泊が必要になると思いますので、予定の確保期間が短くなるようにしました。みんなで遠くへ行きたいので、延期日も含め予定を確保いただけるとうれしいです。
  • コースを若干変更(到着地点がより魅力的になるよう考えてみました。)

 

距離は昨年と同じくハーフで11km、フルで25kmとなりますが、フルはSEA DAYSとしては最長距離となる、25kmのスーパーロングツーリングへのチャレンジです。

ナチュラルポジションクラスで体を見直し、SUPクラスで楽なパドリングフォームと体力を身につけていれば、十分にチャレンジできる距離だと思います。

ぜひ、多くの方に「館山WANGUNスーパーロングツーリング」を楽しんでいただければと思いますので、日曜SUPクラスでたくさん練習しましょう!

チャレンジイベントスケジュール

 

今年は、「みんなで遠くへ」の実現に向けて、できるだけ多くの方にチャレンジイベントにご参加いただけるよう、あらかじめスケジュールを決めました。ご予定を確保していただけるとうれしいです。

半年先の予定となりますので、やむを得ず日程を変更しなければならないことも出てくるかと思いますが、その際には、すみやかにご報告させていただければと思いますのでよろしくお願いいたします。

2024年SUPシーズは「みんなで遠くへ」をテーマに、まだ見ぬ景色をみんなで見に行きましょう!

開催日延期日チャレンジイベント
4月21日(日)なし初めてのツーリング
5月26日(日)なし初めてのツーリング
6月30日(日)なし初めてのツーリング
7月21日(日)28日(日)大房岬ロングツーリング
8月4日(日)25日(日)波左間島ロングツーリング
9月22日(日)29日(日)館山WANGUNスーパーロングツーリング

肩が抜ければ力が伝わる

 

皆さんは腕はどこから始まっていると認識していますか?多くの方は肩から先が腕だと認識されているのではないかと思うのですが、腕の始まりは実は鎖骨からです。

肩からが腕だと認識してしまうと、鎖骨から指の先までしなやかに力が伝わるはずの力が、肩で一度せき止められてしまい、上手な力の連動が出来なくなってしまいます。

また、鎖骨は上下、左右という動きだけではなくぐるぐると立体的に動くような構造になっています。

今月のワークを通じて、『鎖骨を回せる』ようになると、腕が胸鎖関節からぶら下がって『肩が抜ける』イメージをつかめるようになるはずです。また、『肩が抜ける』イメージがつかめるようになることで肩でせき止められていた『力がしなやかに伝わる』ようになってきます。

今月のゴール

鎖骨を回せるようになって、肩が抜ける感覚をつかむ

→力をしなやかに伝えられるようになる

さぁ、ワークに取り組もう!

ワークの取り組み方

  1. ほぐすワークやうごくワークは、ポイントをしっかり押さえていないと効果が出ません。スタジオクラスに参加して、ポイントを確認してください。
  2. YouTube動画を使って、家でもしっかりワークに取り組んでください。
  3. ほぐすワークで痛みがあったり、うごくワークでイメージ通りに動かせなければ、改善されるまでワークを続けましょう。

どうしても変化を感じられない場合は、翌月のスタジオクラスでご相談ください!

頭、首はパイプを通す感覚をつかんで、力みなく頭を背骨にのせる

 

1月からスタジオクラスで、ナチュラルポジションの獲得状況を知るための3つのチェックポーズに取り組んでいます。チェック表の全てにチェックがつけばナチュラルポジションが獲得されたことになりますので、1年をかけてしっかりワークに取り組みナチュラルポジションを獲得してくださいね。

3つのチェックポーズの詳細はこちら

今月のゴール

ナチュラルポジションとは、力みなく自然に立つ=足裏に乗る感覚をつかむことですが、立つ際に体の一番上に乗っかっているのが頭です。

頭の重さは、4kg-6kgと言われています。ちょうどボーリングの球と同じくらいの重さで、かなり重たいものが体の一番上に乗っていることになります。

この重い頭を背骨に上手に乗せ、力みなく支えることができれば良いのですが、多くの方はヘッドフォワードと呼ばれる、頭が前に突き出し、骨格ではなく筋肉で支えている状態になってしまっています。

今月は、この頭の位置を、自然な正しい位置に戻していきたいと思いますが、頭を正しい位置に戻すことを意識しすぎると、逆に力みが出てしまいナチュラルポジションがとれなくなってしまいます。

そこで、まずは頭の位置を気にするのではなく、鼻から肺にかけての気道(パイプ)を整えすーっと息が通るような感覚をつかんでいきたいと思います。パイプが通るイメージが持てれば、頭の位置も自然に正しく収まってくるはずです。

今月のワークを通じて、パイプを通す感覚をつかんで、頭が正しい位置(背骨の上に乗っかる位置)になることを目指していきましょう。


頭と首は、
パイプを通す感覚をつかんで、力みなく頭を背骨にのせる

今月のほぐすワーク うごくワーク

ワークの取り組み方

  1. YouTube動画を使って、家でなるべく頻度高くワークを実施してください。
  2. ほぐすワークで触る筋肉や、うごくワークの動かし方は、ポイントをしっかり押さえていないと効果が出ません。スタジオクラスに参加して、ポイントを確認してください。
  3. ほぐすワークで痛みがあったり、うごくワークでイメージ通りに動かせない方は、改善されるまでワークを続けましょう。どうしても、変化を感じられない場合は翌月のスタジオクラスでご相談ください。

スタジオクラスでは、毎回、特別なチェック表を使って、ナチュラルポジションの獲得状況のチェックを行っています。毎月のワークにしっかり取り組んでナチュラルポジションを獲得していきましょう!

ほぐすワークのターゲット

咬筋(こうきん)


奥歯のかみ合わせに関わる筋肉、緊張(交感神経優位の状況)や頭部が不安定な姿勢(猫背、巻き肩)により無意識に力がを入れるようになる。

胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)


咬筋と同じく頭部の不安定な状況で力みを生じやすい。2つの緊張が連鎖することは気道のコントロールの低下にもつながり、体幹が不安定になる。

【足部】足裏で感じれるようになろう

 

皆様、あけましておめでとうございます。ナチュラルポジションでは、2024年より新しい取り組みを始め、より皆様のナチュラルポジションの獲得をサポートしていければと思っていますので、本年もどうぞよろしくお願いいたします!

ナチュラルポジションの新しい取り組みについてはこちらをご覧ください。

感じることができる足裏を取り戻そう

さて、2024年最初に触れていく部位は足部となります。

SEA DAYSでは、力みなく自然に足の裏に乗る感覚をつかめるようになることをナチュラルポジションと呼んでいますが、そもそも足の裏の感覚自体が鈍ければ、自然に乗るという感覚はつかめません。

今月のナチュラルポジションでは、足裏の構造を理解しながら、しっかりと感じることのできる足裏を取り戻していきたいと思います。

3つのアーチ構造

足裏のアーチという言葉を聞いたことがある方も多いと思いますが、足裏には内側、外側、横に通る3つのアーチがあります。

それぞれ3つのアーチがクッションとなり、着地した際には衝撃を吸収しながら反発し戻るような構造になっています。

アーチを構成する筋肉に強い力みを持つ方はとても多いので、まずは力みを取ることで3つのアーチ構造を正常に戻していきたいと思います。

感覚器としての足裏

また、足の裏は歩いたり走ったりする際に唯一、地面と接する部位となり、接地時の地面の感覚を脳に送る重要な感覚器(メカノレセプターと言います)がたくさん配置されています。

メカノレセプターは、身体の傾きや、路面の滑りやすさ、凹凸など足裏で感じ取った情報を脳に送る役割を担っていますが、このセンサーの感度が落ちると、脳から筋肉に適切な指令が送られず、無駄な力が入りやすくなってしまいナチュラルポジションを邪魔してしまいます。

うごきのワークを通じて、足の裏の感覚を取り戻していきましょう。

毎月のワークは、3つのチェックポーズが改善されることを目指して行っています。ワークに取り組んだ結果3つのチェックポーズの変化を観察し、ナチュラルポジションの獲得を進めていきましょう!
3つのチェックポーズの詳細はこちら

今月のワーク

ターゲット

短母趾屈筋、母趾外転筋


親指の根本から踵につながる筋肉。内側縦アーチの構造に関わる。

短小趾屈筋、小趾外転筋


小指の根本から踵につながる筋肉。外側縦アーチの構成に関わる。

ナチュラルポジション 新しい取り組み

 

2024年1月から『パドラー・ランナーのためのナチュラルポジション』では2つの新しい取り組みを行っていきたいと思います。今回はその2つの取り組みについてご案内したいと思います。

ナチュラルポジション獲得状況の見える化

これまでナチュラルポジションに取り組んできて、結局自分はどれぐらいナチュラルポジションを獲得できたんだろう?と疑問に思われている方もいるのではないかと思います。

SEA DAYSでは、体のどこにも力みなく自然体で足の裏に体を乗せる感覚で立てるようになることを、『ナチュラルポジション』と呼んでいますが、1つめの取り組みとして、その獲得状況を見える化するための『3つのチェックポーズ』と『ナチュラルポジション獲得チェック表』を作成しました。

3つのチェックポーズ

『オーバーヘッド』『ニーアップ』『バックエクステンション』がナチュラルポジションの獲得状況をはかる3つのチェックポーズです。

 

オーバーヘッドは、立った姿勢のまま両手を真上に伸ばすポーズで、4つの確認事項を設けています。

  • 腰が反る事なく、 指先が真上に上がっているか
  • 顔に腕が寄り添うように上がっているか
  • 肘が自然に伸び、 首肩腰に力みがないか
  • 指先の向きや高さが揃っているか
 

ニーアップは、片足立になりもう片方の足を床と並行に持ち上げるポーズで、同じく4つの確認事項を設けています。

  • 体勢を崩さず上げた脚をキープできるか
  • 軸足が自然に伸び、 力みなく立てているか
  • 横から見た姿勢の崩れがないか
  • 前から見た姿勢の崩れがないか
 

バックエクステンションは、立位から体を反らせながら後ろを覗いていくポーズで、3つの確認事項を設けています。

  • 息を止める事なく視界を後ろに向けられるか
  • 力みなく背骨全体を反らせる事が出来ているか
  • 上体の捻じれがなく背骨を反らせているか
 

3つのチェックポーズは、毎月のクラスで実施し、確認事項をセフルチェックの上、『ナチュラルポジション獲得チェック表』にレ点を打ってもらいます。そして、全部のレ点が埋まることでナチュラルポジションを獲得したということになります!

最初は、確認事項が達成できているのか判断が難しいと思いますので、一緒に確認しながら進めていきたいと思いますが、出来ているかどうかを自分で評価する力を養うこともとても大事なことです。少しずつセフルチェックのコツも掴んでいきましょう。

また、一度レ点がついた項目もワークをサボっていると消えてしまいます。サボったことがバレるような仕組みにもなっていますので(笑)、家でもしっかりワークに取り組んでくださいね。

カラダの通知表でウイークポイントを知る

『3つのチェックポーズ』の何かができない場合、できない理由は、体のどこかにウイークポイントがあるからなのですが、もう1つの取り組みとして、自分の体のどの部位がウイークポイントなのかを視覚的に把握できる『カラダの通知表』を作成しました。

 

2024年は1年をかけて、以下の12個所の部位にアプローチしていきたいと思います。

上肢鎖骨 肩甲骨 前腕 上腕
下肢足部 骨盤 大腿 下腿
体幹頭・頸部 胸郭 脊柱 腹腔

クラスでこれまで通り、ほぐすワーク、うごくワークに取り組んでもらい、その結果を以下にしたがって点数をつけてもらいます。

ほぐすワークで痛みや強いコリがある
※ある程度、動かすことができていれば2点でOK
1点
痛みはないが、うごくワークでイメージ通りに動かせない2点
痛みもなく、イメージ通りに動かすことができる3点

点数が低いことが、その部位がウイークポイントであることを表すので、12ヶ月が終わった頃には、自分の体のどの部位にウイークポイントがあるのか、視覚的に全体を把握できるようになり、どのワークに重点的に取り組めばよいのかが分かるようになります。

また、各点数がついた場合、どのようにワークに取り組んで欲しいかもわかりやすくしました。

1点当該月だけでワークを終わらせるのではなく、ほぐすワークを中心に、とにかく痛みやつよいコリがなくなるまではしっかりワークを続けてください。
2点ほぐすワークとうごくワークにバランスよく取り組み、イメージ通りに動けることを目指してワークに取り組んでみてください。
3点基本的にはベーシックワークに取り組んでいただければ、良い状態をキープできるはずなので、該当のほぐすワーク、うごくワークは卒業です。

基本的にはこちらにしたがってワークに取り組むことでナチュラルポジションの獲得が進みますが、ワークに取り組む時間も限られていると思います。

時間のない場合は、1点の部位を優先してウイークポイントを解消していきましょう。

ナチュラルポジションの獲得を通じて、怪我なく、気持ちよくパドリングやランニングを続け、パフォーマンスを向上させてもらえればと思います。2024年も、引き続きしっかりと体と向き合っていきましょう!

上手に「手を抜く」と腕はもっと自由に動くようになる

 

先月は足関節にフォーカスして、下肢のナチュラルポジションを深めていきましたが、4月から始まったナチュラルポジションも、ここまでで体幹、下肢、上肢のそれぞれ力みがちな筋肉を「ほぐし」、正しい「うごき」を習得するワークに取り組んできました。

ナチュラルポジションで目指すもの

ここまで、たくさんのことを学んできたので、ここで、ナチュラルポジションで目指すべきゴールについて改めてまとめてみたいと思います。

体幹=背骨を長くしなやかに動かす

体幹を鉄板のように固めるのではなく、「背骨を長くしなやかに使う」ことと「胸腔、腹腔を風船のように使う」ことでどんな体勢でも柔軟に形を変えながら安定する体幹を手に入れることが体幹部のゴールとなります。

  • 「背骨を長くしなやかに使う」を詳しくおさらいしたい人はこちら
  • 「胸腔、腹腔を風船のように使う」を詳しくおさらいしたい人はこちら

下肢=脚を根元から動かす

「股関節に乗る」ことと「足関節を調整役として使う」ことで力みなくバランスよく立てるようになり、「仙腸関節から動かす」ことで脚をダイナミックに大きく動かせるようになることが下肢部のゴールです。

  • 「股関節に乗る」を詳しくおさらいしたい人はこちら
  • 「足関節を調整役として使う」を詳しくおさらいしたい人はこちら
  • 「仙腸関節から動かす」を詳しくおさらいしたい人はこちら

上肢=腕を根元から動かす

「胸鎖関節から動かす」ことで、下肢と体幹と上手に連携して上肢を動かせるようになることがゴールです。

  • 「胸鎖関節から動かす」を詳しくおさらいしたい人はこちら

ナチュラルポジションの習得が進む=足裏に乗る感覚がつかめる

「背骨を長くしなやかに動かす」、「脚を根元から動かす」、「腕を根元から動かす」の3つが出来るようになりナチュラルポジションの習得が深まることで、立っている時や運動している時に「足裏に乗る」という感覚がつかめるようになってきます。「足裏に乗る」という感覚をつかむことができるとランニングやパドリングのパフォーマンスが飛躍的に改善されていきます。

  • 「足裏に乗る」を詳しくおさらいしたい人はこちら

12月のナチュラルポジションのターゲットは「上手に手を抜く」です

さて、ナチュラルポジションの目指すべきゴールを整理したところで、12月のナチュラルポジションは「腕を根元から動かす」に影響が大きい前腕にターゲットをおいて、「上手に手を抜く」という新しいテーマに取り組んでいきたいと思います。

これまで「胸鎖関節から動かす」を通じて腕の根元から腕を自由に動かす感覚をつかんできましたが、腕の末端部分にある前腕に強い力みがあると、前腕が重りになって腕が自由に動きません。

また、前腕はスマホやキーボードを扱うことが多い昨今では、ほとんどの人が強い力みを抱えている部分でもあります。

パドリングはイメージがつきやすいと思いますが、ランニングにおいては直接運動に関わりがない部分のように思われるかもしれませんが、上記の通り、前腕に強い力みがあると、腕振りに大きな影響がでてしまいます。

「上手に手(の力)を抜いて」ランニングもパドリングもフォームの改善につなげていきましょう。

今月のターゲットとワーク

前腕


尺骨と橈骨の2つの骨から成り立っていて、手首や指先につながる筋肉の多くが2つの骨からのびている。さらに肘をまたいで上腕の筋肉は2つの骨で終わる。そのため手の力みは前腕の力みとなり、さらに腕の根本の力みにつながる。

母指球筋


スマホ操作で酷使される筋肉。固まることで手首の腱にも影響がでる。また撓側手根伸筋ともつながるため、指先から首もとまで広い範囲での力みにつながる。

橈側手根伸筋


パソコン操作で酷使される筋肉。固まることで手首と前腕の動きが制限され、筋肉同士のつながりにより間接的に肩や首の動きにも影響を与える。

「ほぐすワーク」は対象箇所の痛みやコリを感じなくなるまで、「うごきのワーク」は鏡の前でチェックしてイメージ通りに動かせるようになるまで続けてみてくださいね。

『足関節は調整役として使う』重心から動く感覚を深めていこう

11月の「ランナー・パドラーのためのナチュラルポジション」テーマは「足関節を調整役として使う」です。

これまで、下肢については、「仙腸関節から動かす」、「股関節に乗る」の2つのポイントに触れてきましたが、3つめのポイントとして「足関節は調整役として使う」について新しく取り組みたいと思います。

すこし難しいかもしれないのですが、パドリング、ランニングともに、もとても重要なテーマなので、最後まで頑張って読んでみてください。

ナチュラルポジションを運動につなげるには?

ここまでナチュラルポジションを深めてきて、力みなく立てるようになると、足裏に乗るという感覚が少しずつわかってきたのではないかと思います。

ここで、中学校で習った物理を少しおさらいです。

 

ナチュラルポジションで立っている時、体の中を流れる力の方向は素直にまっすぐ下に向かって地面に伝わります。

そして、地面からは伝わった力と同じだけの力が反ってきます。

作用、反作用と呼ばれるもので、この2つの力が釣り合うことによって、立つということが成立します。

では、次に前に進んでいくためにはどうすればよいでしょうか?

前進するために必要な力の伝え方

もうちょっと物理の話、続きます。がんばって!

地面からは加えた力と同じ力が反ってくるので、前進するためには進む方向と反対の方向に力を加えてやる必要があります。

 

力の方向を示している線は、体の重心と地面に接している足裏を結んでいます。

つまり、前進するためには足の裏と重心の位置に傾きを作って、力の伝わる方向を変えてやればいいということで、これが先月取り組んだ「重心から動く」ということに繋がっています。

足関節の役目

先月のテーマが「重心から動く」だったので、重心から動いて運動を作っていく感覚はみなさんつかんでいただけているのではないかと思います。

それを踏まえて、足関節の役目をみていてきたいと思います。

 

パドラーのみなさんは大きな波がきて突然ボードが傾いた状況を、ランナーのみなさんは走っていて何かを踏んづけたことを想像してみてください。

あらかじめ波が来ることや、何かを踏ん付けることを予測できていれば、ある程度、体が反応してくれますが、予期せずこのような状況になった場合、以下のように体が反応します。

  1. ボードが傾いたこと、何かを踏んづけたことを足の裏の触感として認識する
  2. 触感が脳に信号を送る
  3. 脳から各筋肉に適切な反応をするように命令が発せられる
  4. 各筋肉が動きバランスをとる

この反応の過程で、足裏に一番近く、バランスをとるのに重要な役目を果す足関節に強い力みがあると、適切な反応ができず、海に落水する、もしくは転んでしまうことになってしまいます。

 

パドリングもランニングも重心から動くという感覚がとても大切ですが、重心から動くというのは程度の差はあるものの、上記のようにバランスが崩れる状態が必ず発生します。

なので、足関節が運動の調整役として十分機能していない状態だと、無意識に転倒を恐れ、重心を崩したくないと体が反応し、質の高い運動の妨げになってしまいます。

先月のワークやパドリング、ランニング中に重心から動くことが苦手だと感じている方は、『足関節を調整役として使う』にウイークポイントがあるはずです。

今月のワークに取り組んで、重心から動く気持ち良く質の高いパドリング、ランニングを身につけていきましょう。

あと、SUPでバランスをとるのが苦手だという方には、今月のワークは効果てきめんです!

さぁ、ワークに取り組もう

というわけで、今月は「足関節は調整役として使う」ための、ほぐすワーク、うごくワークに取り組んでいきます。

足関節のナチュラルポジションを進めることで、重心から動くという感覚をよりブラッシュアップしていきましょう!

今月のターゲット

足関節

 

複数の骨の集合により成り立っているため、骨のアライメントが崩れやすい。足首をまたいで足指から脛まで、広い範囲での筋肉の影響を受ける。足関節の制限は関節的に膝関節や股関節へ影響を与えるため、文字通り下半身の「土台」となる。

長腓骨筋 後脛骨筋

 

どちらの筋肉も足裏のアーチの形成と脛と足首を安定させる働きがある。弱くなると足首が不安定になったり、偏平足など足裏の変形につながる。固くなるとスネの角度のコントロールが難しくなる。

ナチュラルポジションを前提としたランニングフォームを身につけよう

9月のスタジオクラスでは、ナチュラルポジションの基礎となるベーシックワークを深堀していきましたがどうだったでしょうか?

体を足裏に乗せるという感覚がつかめたらOK。そうでなかった方は、体のどこかにまだウイークポイントが残っているはず。

ウイークポイントを発見して、過去のマガジンを参考にして改善していけるといいですね。

10月から1月までの間、水曜no夜ランでランニングドリルに取り組んでいきます

  

SEA DAYSでは10月からランニングシーズンに入り、たくさんの方が若潮マラソンにチャレンジされますが、今年は水曜no夜ラン(グループラン)の前に少し時間をとってナチュラルポジションを前提としたランニングフォームの習得のためのランニングドリルに取り組んでいきたいと思います。

10月のランニングドリルでは、ナチュラルポジション(力みなく自然に立つ)を獲得することで得られた、足裏に体を乗せるという感覚をランニングの中でも感じとれるようにしていきたいと思います。

スタジオでは、基本的には体の移動がない立位のなかで足裏に体を乗せることを感じてきましたが、ランニングでは体は絶えず前方に進み続けます。

接地時に足裏に体に乗せることができるようになれば、フォームの中にいわゆる軸ができてきます。軸ができてくると、地面から帰ってくる地面半力を感じることができるようになりますが、ランニングで一番重要なのは、この地面半力をいかに受けつづけるかだと言っても過言ではありません。

進み続ける中で、着地の一歩一歩を力むことなく、自然に足裏に体を乗せるというのはなかなか難しいものですが、ランニングドリルのなかで習得を目指していきましょう。

地面半力を受ける感覚をつかむことはランニングの基礎であり最重要課題です!

10月のナチュラルポジションのテーマは重心から動くです。

ここまで重心を崩すとほんとうは倒れてしまいますが。。。(靴に仕掛けがあるとかないとか)

さて、10月のスタジオクラス「パドラー・ランナーのためのナチュラルポジション」では、重心から動くをテーマにしていきたいと思います。

ナチュラルポジション=力みのない自然な姿勢 の獲得が進むと、足の裏に体が乗る感覚がつかめるようになり、立位での安定感を感じるようになってきているはずです。

この安定感をランニングやパドリングのフォームにつなげていく架け橋となるのが、重心から動かすという感覚です。

重心から動くという感覚は、すこしイメージしづらいと思いますので、一歩を踏み出す運動について、重心から動く場合とそうでない場合を比較してみたいと思います。

 重心から動かない場合

1.立位でのナチュラルポジションをとる

2.筋肉に力を入れて太腿もをあげ、片脚を一歩前に踏み出す

3.後方に残っている重心を、後ろに残っている脚で力強く蹴り上げると共に、前方に出した脚で引き付けることで一歩前に移動する

重心から動く場合

1.立位でのナチュラルポジションをとる

2.太腿前部の筋肉の力を抜きあえてバランスを崩す

3.バランスを崩すことで自然と重心が前方に移動し、バランスを整えようと脚が自然に前方に着地することで一歩前に移動する

この比較でわかる、大きな違いは運動の作り方です。

重心から動かない場合は、常に筋肉に【力を入れる】ことで運動を作っていますが、重心から動く場合はナチュラルポジションでできたバランスを筋肉の【力を抜く】ことで崩し、重心を動かすことで自然な運動を作っています。

【力を入れる】or【力を抜く】いずれでも運動を作ることはできるのですが、この2 つの運動の質の違いが、長い距離のマラソンにおいては大きな違いを産むことは簡単に想像できるのではないかと思います。

また、一見筋力勝負に見えるパドリングにおいても、筋力だけで力を産むのと、重心を崩しながら重力に自分の体重をあずけ力を産むのとでは、実は後者のほうが大きな力を産むことができます。

10月のナチュラルポジションでは、足の裏にしっかり乗せることができるようになって安定した体を今度はあえて崩すことで、重心から動く感覚をつかんでいきましょう。

重心から動く感覚がつかめるようになれば、ランニングもパドリングもこんなに気持ちよく体が動くんだということに驚くはずです!