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体幹のイメージを書き換える 〜カブトムシではなく2つの風船〜


YOGA | 2023年4月1日

4月のパドラー・ランナーのためのナチュラルポジションのテーマは「体幹のイメージを書き換える」です。

みなさんは体幹という言葉にどんなイメージをお持ちでしょうか?体幹という言葉はあまり聞くことがなかった言葉ですが、最近の体幹トレーニングの流行とともに一般的にも使われるようになってきました。

なので、体幹というとトレーニングという言葉をセットで想起される方も多く、良い体幹とは腹筋や背筋を鍛えて、筋肉を強く固くすることだと思ってらっしゃる方も多いのではないかと思います。

4月のナチュラルポジションでは、そういった体幹のイメージを書き換えていき、運動の質を根本から変えていきたいと思います。

正しい体幹の構造とは

力みのない自然な姿勢であるナチュラルポジションを獲得するには、体の中でも強い構造物である骨格に、立つという仕事をやってもらうことがとても重要です。

ですが、この骨格図をみてもらってもわかるようにお腹の部分には背骨が一本通っているだけで、同じ体幹部の肋骨周りと比べても前面を支える骨がなく少し不安定な感覚を覚えるのではないでしょうか?

そこで、まずはこのお腹周りがどんな構造になっているかから初めていきましょう。

お腹の周りはカブトムシ?それとも風船?

体幹トレーニングという言葉のイメージから、お腹周りについては、周辺の筋肉である腹筋や背筋を鍛えて強く固めることをイメージされる方が多いと思います。

確かにお腹の周りをカブトムシのように硬い外郭で覆われた構造にすることで非常に強い体幹を作ることができるのですが、それは外郭の形が変形しない前提でと言うことになります。

本来、体幹は運動に合わせて屈曲したり、後ろに反ったり、またはねじれたりと様々な動きを発生させるのですが、お腹をカブトムシのような硬い外郭で覆ってしまうと、その形が変化した際に強さを失ってしまい、様々な運動に柔軟に対応することができなくなってしまいます。

そこで大事になってくるのが、お腹に風船をイメージすることです。一見柔らかく不安定に見える風船ですが、しっかりと膨らませることで内から空気圧がかかり(この空気圧のことを内圧といいます。)安定した円形の構造になります。

風船は、仮に外から力がかかったり、少しねじったとしても外見の形はかわるものの、内圧は一定にかかり続け、形の変化に柔軟に対応しながら、安定性を保ち続けます。体幹はこの風船構造によって様々な運動に対応しながら柔軟に変化し安定性を保つことができるようになっているんです。

体幹には2つの風船がある

また、この内圧は呼吸によってもたらされるのですが、実は呼吸の仕組みの中心となる風船が肋骨で囲まれている胸の周りにもう1つあります。

呼吸は、胸のまわりにあるもう1つの風船が膨らむ時に大気中から空気が肺に吸い込まれ、風船がしぼむことで肺から大気中に吐き出されるという仕組みになっています。

胸周りの空間のことを胸腔、お腹周りの空間のことを腹腔と言いますが(胸腔と腹腔はナチュラルポジションで大事なワードになるのでしっかり覚えてください!)、胸腔の風船と、腹腔の風船は互いに影響を与え合い、胸腔の風船が膨らむと同時に腹腔の風船もふくらむことになります。

この胸腔と腹腔のふくらみあるいはしぼみは本来連動する運動なのですが、人によって様々なパターンが癖となって定着してしまい上手に機能しなくなっていることが大変多いです。

よくあるパターンとしては、肋骨周りの筋肉に常に強い力みが発生し胸腔が固まってしまい、腹腔だけが動いているというパターンがあったり、逆にお腹周りの筋肉がとても固く、胸腔だけが動いているというパターンがあります。また、中には、両方が固まってしまっていて、呼吸そのものにも大きな制限がかかっているような場合もあります。

4月のナチュラルポジションでは、こういった間違ったパターンを改善するために、まずは体幹の中でも胸腔にフォーカスし、ほぐしのワークでは腰方形筋、前鋸筋をほぐしていき、うごきのワークでは胸腔を構成する肋骨と背骨の正しい動きを取り戻すワークを実施していきます。

腰方形筋

横隔膜と大腰筋(腰と脚をつなげるインナーマッスル)につながる筋肉。間接的に呼吸と腹圧に影響します。

前鋸筋

肩甲骨の安定に関わる筋肉で、固くなることで前肩→猫背→胸郭の固まることにつながっていきます。また、胸郭が固くなることで呼吸に悪影響がでてきます。

ワークをしっかり実践していただくことで、運動の質が根本から変わっていき、具体的には

  • 動きの中での安定性の向上
  • 上肢と下肢の自由度が増し、大きな力を生み出すことができるようになる
  • 下肢と上肢の動きが体幹を通じてスムーズに連携でき、効率的に力を発揮することができるようになる

といった変化が現れてきます。

一般的な鍛えるというイメージとは違うアプローチになりますが、運動の質を根本的に変えるような効果が期待できますので、クラスにも積極的にご参加いただき、ご自宅でもしっかりと取り組んでいただければと思います。

SEA DAYSメンバーになると、スタジオでクラスを受講することができるので、動画だけではわからなかったこともスッキリ解決。一緒にヨガやSUPやランニングを通じて楽しく健康を手に入れましょう!

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