斑尾高原トレイルランニングレースの携行品について

こんにちは。スタッフ小割です。

斑尾高原トレイルランニングレースまで1ヶ月と迫ってきましたが、今日は当日の携帯品についてご案内させていただきます。

以下は、基本的にはトレイルランニングのレースが初めてのショートコースにエントリーされた方向けに記載していますが、ロングコースにエントリーされた方もおさらいになるかと思いますので、ぜひご一読ください。

 

携帯品とは?

トレイルランニングのレースでは、大会によって山の中で安全を確保するための必携品が定められています。非常に厳密に検査を受けるレースもあれば、そうでないレースもありますが、山を走る以上、自己責任でしっかり準備をする必要があります。以下には、斑尾高原トレイルランニングレースに向けて準備しておくべきものをまとめてみました。

 

斑尾高原トレイルランニングレースでの必携品

必携品については、ホームページの大会概要・競技規則の注意事項1.2.に記載されています。以下は、引用です。

  • 飲料水、行動食、雨具等、各自必要とする装備品は、各自の判断で持参してください。また、野生生物(熊・蜂など)の生息する地域ですので、熊鈴・ポイズンリムーバー等は必要装備として推奨します。
  • 当日は必ず健康保険証を持参してください。

飲料水、行動食、雨具等は各自の判断でとなっていますが、スピードの早いトップランナーであれば、エイドをあてにして携帯しないという選択肢もあるかと思いますが、スピードの遅い自分たちは必ず持参すべきかと思います。

また、雨具に関しても同様に雨に降られてゆっくりとした行動の中で体温を奪われることを想定すると持っていくべきかと思います。

つまり、必携品としては、

  • 飲料水
  • 行動食
  • 雨具
  • 健康保険証

推奨品としては、

  • 熊鈴
  • ポイズンリムーバー

ということになるかと思います。以下に、それぞれもう少し詳しくご案内させていただきます。

 

まずは、トレランリュックについて

まず最初に、携行品を持ち運ぶためにリュックが必要になります。ポーチなどでも良いかもしれないですが、雨具などを入れることを考えると容量が足りなくなってきます。

将来的に長い距離(50kmを超えるようなレース)のレースに参加することを考えていたり、防寒着など万全を機した荷物を持っていきたいといった方は、積載容量が10L前後のモデルを。30km前後の距離や日頃の練習を中心に、身軽に走りたいという方は積載容量が5L前後のモデルを選択されると良いと思います。

よく選ばれているものの特徴としては、

  • ザック型のものではなく、着ている感覚で身に着けることができるベスト型のもの(揺れにくくて、走行中も快適)
  • 前面にポケットが多く、走りながら行動食やスマホなどにアクセスがしやすいもの(前面にたくさんのポケットがあるもの=必然的にベスト型という選択にもなります)

といった傾向があるように思います。

また、メーカーとしては、サロモン、ノースフェイス、アルティメイトディレクションなどがよく使われるメーカーになるかと思いますが、デザインなどの好みも十分に考慮して選択してください。

こちらは、サロモンのADV SKIN 12 SET。12Lの容量で前面にもポケットがたくさんついていて、快適です。

 

干からびないための、飲料水について

さて、携帯品を入れるバックが決まったら今度は、行動中に必要になる水分です。ショートコースでは、エイドがおおよそ5kmごとに用意されているので、全行程分の水分を携帯する必要はないかと思いますが、最低500ml、できれば1Lほど(ロングの方はエイド間が長いので1.5L、場合によっては2Lあっても良いと思います。)を準備すると良いかと思います。

水分の持ち方は大きくわけて、ハイドレーション、プラスティックボトル、ソフトフラスクに分かれます。

左から、ハイドレーション、プラスティックボトル、ソフトフラスク

ハイドレーション

ハイドレーションはリュックの背面に収納し、肩沿いから前面に通したチューブから水分を補給します。背中に背負うことで重さも感じにくく携帯性に優れたハイドレーションですが、デメリットとしては、水分残量がわからず気付いた時には水切れというケースがあることや、エイドでの水分追加のたびに(エイドステーションでは水が用意されているので、各自ボトルなどに入れさせてもらうことができます)いちいちリュックから取り出さないといけないという煩雑さがあることが挙げられます。

プラスティックボトル

プラスティックボトルは、硬いプラスティックのボトルに水分を入れますが、リュックの前面のポケットに入れたり、そのまま手で持ったりして持ち運びます。プラスティックボトルのデメリットとしては、リュックの前面のポケットに入れる場合、肋骨など胸部に干渉して痛くなってくることがあげられ長距離のランニングの際にストレスになることがあります。

ソフトフラスク

現在、利用者が一番多いと思われるのがソフトフラスクです。柔らかい素材でできているので、プラスティックボトルのように胸部と干渉して痛くなることも少ないですし、残量なども確認できて、エイドでの補充なども簡単です。

チューブがついたソフトフラスク。走行中にストレスなく水分を補給することができます。

また、ソフトフラスクは、飲む際には若干顔をかがめないといけなくなるのですが、給水口にチューブがついたものが販売されいて、こちらを使えばストレスなくランニング中の補給が可能です。

SEA DAYSでも店頭で1包単位で販売しています。お値段は税込140円。

また、何を飲むかについてはそれぞれ好みがあるかと思いますが、水だけだと発汗によるミネラルが不足して、熱中症になる恐れがあったり、飲む量が多い場合、吸収率の悪い水だとお腹にたまってタポタポし始めるので、なるべく吸収が早くてミネラル分を摂取できる、スポーツドリンクがおすすめです。

特に、SEA DAYSの店頭で、ファストウォーターを販売していますが、こちらは通常のスポーツドリンクよりも吸収率が高く、ミネラル成分もバランスが良いのでオススメです。自分も利用していますが、水をとり続けた場合と、ファストウォーターをとり続けた場合では、お腹の水の溜まり方が違うのを体感できるほどです。

 

飲料水まとめ
  • 水分はショートコースの場合、最低500mlできれば1Lを持っていく
  • 水の持ち方はハイドレーション、プラスティックボトル、ソフトフラスクの3種類
  • 基本お手持ちのものを使っていただければと思いますが、新しく買い揃えるならソフトフラスクがおすすめ
  • 水分は、真水ではなくスポーツドリンクを持つ(SEA DAYS店頭で販売している、ファストウォーターがおすすめ)

 

 

行動食について

ジェルの中でも美味しくて人気のあるメダリストのジェル。税込270円。一番左はカフェイン入りのコーヒー味。

トレイルランニングの場合、エネルギーが切れてしまって動けなくなっても原則は自力で下山することになりますので、エネルギー源となる行動食は必ず持参するようにしてください。

トレイルランニングでの行動食はジェルと呼ばれる、小分けにされたゼリー状の食べ物が主流で、だいたい一袋あたり120kcal程度のエネルギーを補給することができます。

ジェルの摂取の目安としては、おおよそ30分に1個摂取すると良いと言われています。エイドでもエネルギーを補給できることを考えると、ショートコースの場合、4つほどあればちょうど30分に1個摂取することができると思います。少し予備があると安心なので6つぐらい持っていくと良いかもしれません。

また、レース後半体が重くなってきたあたりで、カフェイン入りのジェルを摂取すると元気が出てきたりするので、6個のうちの2個ぐらいをカフェイン入りのものにして、後半摂取するのもオススメです。

こちらは、エネルギー補給ではないですが、発汗でなくなるミネラルを補給するサプリメントです。飲料水のパートでも触れましたが、カリウム、マグネシウムといった電解質が発汗とともに流出しますので、こまめに補給しておくと熱中症を回避できます。こういったサプリでなくても、塩あめなどでも代用することもできます。

 

行動食まとめ
  • ショートコースでは、ジェルは最低4個。予備として2個を加えて6個あると安心
  • カフェイン入りのものを2つほど持っておくと、後半の失速に元気を注入することができる
  • エネルギー以外にも、ミネラル補給のための塩飴などを持っていくと効果的

 

 

山の天気は変わりやすい。レインコートについて

想像以上に10月の斑尾高原は寒いので、雨で体を濡らすことは大変危険。雨具をしっかり準備しましょう。

晴れの予報であったとしても、山の天気なので絶対ということはないのと、10月の斑尾高原は想像以上に寒いです。特に7:30のスタート時に雨が降るとなると、雨から身を守るものを用意しておかないと、せっかくの楽しいトレランもただの苦行になってしまいます。

ロードでは、よくビニールカッパを利用しますが、足もとの悪いトレイルでロングコートを着ることは大変危険ですし、枝などに引っかかると簡単に破れてしまうので、ビニールカッパの利用はオススメしません。

レインコートは、ちゃんとしたものを購入すると高価なものなので、悩むところではありますが、ぜひ、上下セパレートのレインコートを購入しておいてください。

汗抜けなどは期待できないかもしれないですが、アマゾンなどでも3,000円代で購入することができるようです。

 

山の危険から身を守れ。熊鈴、ポイズンリムーバー、健康保険証

斑尾高原に限らず、熊やスズメバチと行った危険生物から身を守る準備も欠かさないようにしましょう。特にロングコースでは、毎年のようにススメバチが目撃され中には刺される人もいます。

推奨品となっている、熊鈴とポイズンリムーバーですが、熊鈴は熊よけの鈴だと知っている人が多いのではないかと思いますが、ポイズンリムーバーについては知らない人も多いと思います。

こちらも、アマゾンなどで検索すると色々な種類のもの見つかりますが、スズメバチに刺されたり、毒ヘビに噛まれた際に、体内から毒を除去するための道具となります。

画像のような注射器のような道具で、先端の吸盤で患部を覆い、ピストンをグッと下げることで肌に吸い付き、毒を吸い出します。

こんな風に肌に吸い付き、毒素を吸い出します。

使い方などは、機器によって少しずつ違うと思いますので、しっかり説明書を読んでおいてください。

また、こちらは必携品となっていますが、万が一に備えて保険証をご準備ください。

 

熊鈴、ポイズンリムーバー、健康保険証まとめ
  • 熊よけ、スズメバチや毒ヘビから身を守るために熊鈴、ポイズンリムーバーを携行
  • また、万が一に備えて健康保険証を持っていく

 

 

その他の携行品のご紹介

その他のレースでは必携品となっていたり、もしもの時にあると良いと思われるものも参考までにまとめてみました。

もしもの時にお金は持っておきたいところです。ただ、お札だと汗でびしょびしょになり自販機で使えなくなったりするので、自分は500円玉を2枚持ち歩くようにしています。

ワセリン。長い距離を走るとTシャツやパンツが肌にスレて痛くなってくることがあります。ワセリンを塗っておくとスレが軽減されて快適です。事前に塗ることはもちろん汗で落ちてくるので、途中のエイドで塗り直したりします。

テーピングと救急セット。転んだ時の止血など応急処置をするためや捻挫などの手当をするために持ち歩いています。

こちらはホイッスル。ザックについているものもありますが、音が小さいので、専用の大音量のものを一つ持っています。万が一遭難した際など、音を鳴らして場所を知らせるために使います。

エマージェンシーシート。こちらも遭難した際など、広げて体を包むことで体温を逃がしません。500円程度で購入できて場所も取らないので、極寒の山の中で一夜過ごすことを想像すると、持っておきたくなる品です。

簡易トイレとビニール袋。トイレはエイドで済ませますが、どうしても間に合わない場合に利用。自然の中で用を足すのに何が問題?と思われるかもしれませんが、レース参加者全員がエイド以外で用を足してしまうと、生態系への影響も少なくありません。どうしても我慢できない場合に持ち歩いています。

 

といった用具を、自分はレースによって足し引きするのが面倒なので、いつも一つのバックにまとめて持ち歩いているのですが、日頃の練習などの時にもこちをザックに詰めるだけなのでとても便利です。

 

以上。斑尾高原トレイルランニングレースに向けた携帯品のご案内でした。

記載の通り、以下は必携品となりますので必ず準備をお願いします。

  • 飲料水
  • 行動食
  • 雨具
  • 熊鈴
  • ポイズンリムーバー(推奨)
  • 健康保険証(推奨)

しっかり準備して、極上のトレイルを楽しみましょう!